私はさだまさし氏の「無縁坂」を唄うとき、いつも涙してしまっていました。
彼が若いときに書かれた「無縁坂」
♪ 運がいいとか 悪いとか 人は時々口にするけど めぐる暦は 季節の中で 漂いながら 過ぎてゆく 忍ぶ不忍 無縁坂 かみしめる様な ささやかな 僕の母の人生 ♪
今 私も 連れ合いも高齢になり、 連れ合いは肺がんの治療のための抗がん剤を服用しなくなって半年。
食べても体重の減少をかろうじてとどめるに過ぎず、見たことのないほどに痩せてきています。
関西の施設で暮らしている100歳の父も「老衰です」と医師から言われたとのこと。
父はもともと痩せていた体型でしたが、ほとんど飲食をしないでいると聞いてから、いても立ってもいられませんでした。
連れ合いの食事のこともあり、思い立って関西まで日帰りで父のところへ。娘が仕事を休んで、付いてきてくれました。
意識混濁状態のようで、どこまで分かっているのかは定かではないままでしたけれど。
最期の別れかと思いながら、父の骨ばった大きな手と、父譲りの私の大きな手で握手をし、祖父と握手をした娘の手も大きくて。
「ありがとう」と手をあわす父と、「ありがとう。おおきに。」を繰り返した私と娘。
連れ合いと、父。20歳近くの年齢の隔たりがある二人が痩せた体で、残された「ろうそくの灯」を燃やし続けているのです。
3月は父と連れ合い、二人の誕生月。
芽吹きの春です。
桜の開花も近いようで。
曇っていた今朝、今ほんのりと明るくなって「嬉しいな。晴れると。」と連れ合い。
ささやかな日々が流れていきます。




