映画を見るためだけに行くのは初めて,お江戸まで。土曜日が冷たい雨だったのと近辺の映画館での上映回数があっという間に減っていき、夜だけの上映になったのです。夜に出ていくのが、気が進まなかったので都内を検索しまして。
いつも山手線に乗ってしまうので、違うルートで行ってみようかと変な遊び心を出してメトロに乗ってハラハラドキドキしながら。飛び込んだ映画館の受付の若くてきれいなお姉さんに「もう始まっているんです。お願いします。」と映画の題名も言わずにアタフタの私。
「はあ、この映画はすみません。もう満員です!次の回も満員です。18時からなら空いていますけど。」「へえ!!満員ですか。」と万事窮すでしたわ。まさか18時まで時間つぶしてまでは無理。昨日は「日曜日」だったんです。
それにしても、映画館が満員って。2回の上映ともにとは。
甘かった私に苦笑いしながら、電車賃もかかっているのにすごすごと帰るのも悔しいしもったいないと。歩くことにしまして、まだ日陰は少し空気が冷たいので、薄着で出てきたことを少し後悔しましたね。
日向を探しながら歩いて皇居のお堀まで出ました。お堀の横を上を見たり、足元やお堀の水面を見ながら歩いていると、「土筆」が伸び伸びとお天道様に向かっているじゃないですか。
上を見れば柳が芽を出しています。高いビルの屋上のヘリに赤い重機がのっかっていて「落ちたら大惨事だわ。」と余計な心配をしたりと「おのぼりさん」よろしくキョロキョロと!
「土筆」を見ると幼いころおばあちゃん家で従妹たちと籠に「土筆」を山ほどとった思い出がよみがえってくるのです。71歳が60年ほどタイムトリップして、のどかな畑や野原の風景がよみがえってきます。お堀の横の狭い土の面にある少しの「土筆」はけなげに人知れず伸びているのです。
ちょうど自転車で通りがかった同年配でしょうか、男性が自転車を降りて「あっ、土筆だ!初めてだ。よく見つけましたね。」と私ににこっと(*^^*) その方にも田舎の思い出がおありになるのかは知るよしもないのですけれど。
「土筆」にほほ笑む人には、きっと子供のころの記憶があるのではと思えるそんな笑顔でした。
お江戸でも「土筆」は控えめな春の知らせです。久々に1万歩のレコードをスマホの万歩計に褒められて帰宅したんです。
でも、メトロに乗ってみたら都内に住んで保険の仕事をしていた20歳代後半のころに乗り降りした駅名に当時を思い返しまして。思いがけないタイムトリップでした。
お天気も良く🌸の知らせもちらほらある日曜日に、映画館が満員とは思ってもいないことでしたが。「土筆」や柳の新芽を見上げながら歩くのもほんわかして、良い一日になりました。
ですが、遅いランチをとお店を探したときに、価格の高騰ぶりにコロナ禍の3年間の残した傷の大きさを改めて感じました。日曜日のせいか、シャッターを閉めているお店も多くて。きれいなビルと高級車がビュンビュン走る都内。
華やかなお江戸の片隅に伸びる「土筆」は今も変わらず。
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