ワクワクするんです。どうして好きなんでしょう?母がずっと洋服を縫っていたそばで育ったからでしょうか。布の切れ端や糸が、片付けても片付けようがないほどに休むことなくミシンの音がしていました。
魔法のように母の手にかかると布が洋服になっていきました。夏のワンピースも、冬のコートも、紳士のジャケットもなんでもござれの器用な手でした。
夏ものは型紙もなく、布にハサミをザクザクと入れて作っていました。本当に「布の職人」だったと思い返します。
昔は既製服が今のようになかったというのもあるのですが、母は好きだったんでしょうね。17歳頃から自分で自分で着たいものを作ってしまっていたようです。昔の方は、母の世代は自分でご自身の服を作っていた方は多くいらしたかと思います。ですが、母はずっと作り続けていました。私たち子供の服はもちろん、近所の方から頼まれて服を作っていましたし。80歳頃まで針と布は常に一緒だったように思い出します。
洋装店から頼まれて服作りをしていました。思い出すのは「ボタンホール」の糸かがりの美しかったことです。今では紳士の高級オーダーものでもなければ、あのように手で「飾り縫い」でボタンの穴を縫ったりはしないでしょうね。
私はそんな母の器用さを受け継がない娘でしたが、今でも覚えてすることと言えばズボンの裾を折って縫うときです。母はズボンの表に糸目が絶対に出ないように、裏の布の繊維一本をすくうようにして針で縫っていたのです。それだけは私も教えられたわけではないのですが、同じようにしますね。
母の美学は庭で摘んだ花を花瓶にいけるのにも、自然に出ていました。全てのものは「バランスのとれた美しさ」かと母から知らないうちにおそわっていたのかなと。
自分の目で色を、手で布を触って好きな感触かと見て歩くのが楽しいのです。そんな楽しみを持てるお店が少なくなる中で40歳代に好きだったアパレルのお店をアウトレットモールで見つけて以来、また楽しみがよみがえってきたんです。
天然素材のみでしか衣類を作らないとのポリシーを持ち続けているお店。
化学繊維が溢れかえっている今、私には懐かしく思える場所です。
シンプルなデザイン、奇をてらわない何十年も着て飽きないのです。私好みのベーシックな色で統一されています。天然素材の染色は深みのある色に仕上がります。
興味のない人にはどうでもいいことでしょうね。まったくもって一人よがりな話です。でも、私には楽しいことなのです。ごめんなさいm(__)m
とにかくワクワク、リフレッシュできる場所を一つみ〜つけた❣
(やっぱり、職人さんの仕事に近いから好きなんですよ。いまはいろんな分野で職人さんが減る一方のようで、悲しくなります。)
================
にほんブログ村のランキングに参加中です。いつも応援クリック有難うございます♪