我が連れ合いは腎臓がんから肺に「遠隔転移」していました。市の肺のレントゲンでかすかな肺の異常を見つけてくださったのです。なので、「えっ、肺がんなの?!」と保健所からの封書が届いたときは本当に腰が抜けそうに驚きました。3年前の夏のことです。
ところが、「いいえ、腎臓に大きながんがあります。肺は腎臓からの転移です。」との説明に再度の衝撃を受けまして。紹介状をもって大学病院の泌尿器科へ。
担当医師が腎臓がんの映像を見て、「腎臓を一つ摘出する手術の手配を急ぎますから。」と慌ただしく過ぎまして、腎臓一つ摘出する内視鏡と切除した腎臓を取り出すために腹部に8センチほどメスが入りました。
5センチの球体状の大きながんを内包する大きい腎臓をステンレスのトレーに載せて、担当医が手術室の中の小部屋に入って見えました。まだ体内から取り出したばかりの血液も少しついた腎臓。生々しくて、生まれて始めて署名する手が震えました。
今は、抗がん剤オプジーボの点滴が月に1回、血液内科の(10年以上、同じ大学病院に通っていました。貧血の病気でした。)薬。これはステロイド剤ですね。それに降圧剤等。
全身の肌はボロボロで変色して、茶色や赤やただれなど痒くもなるでしょうと見るも無惨。夜も痒みで目覚めて、軟膏を塗っているようですが、本人も「気休めだ!」と効果を感じてはいない日々です。
ただ、そんな状態でも食欲はあるのです。だから、生命を維持しているのだと思います。
がんの患者さんが亡くなるのは、食欲がなくなったり、塩分だとかいろんな制限された食事が美味しくないために食欲の低下を招き「栄養失調」が多いとの医師の書かれた記事を読んだのです。
老化が進むに連れて、筋力の低下で歩行が困難になったりと普通でもなるものです。食欲も細ってきたりしがちです。連れ合いの食欲はほとんど変わらないのが不思議なほど。
97歳の父が「生命力がつよいんやなあ。」と連れ合いのことを言いましたが。その食欲のある連れ合いでも、さすがに疲れやすくなってきつつあります。
それが「老化」ということなんですね。「生老病死」は誰も受け入れるしかない宿命。オギャーと生まれてから、少年、青年となった連れ合いが28歳の時にお見合いをして50年。ケンカもしながら、今まで私と暮らしてきたのです。二人で1日1日、今手にしている「生」を大事にしていきたいと思う年の瀬です。
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