私の5歳下の妹は関西に住んでいます。姉妹といえど全く性格が違うのと、私が20歳で結婚して家を出たとき彼女は15歳。中学3年生だったのです。
家族のありようもそれぞれ違って当たり前ですが。
彼女は17歳で付き合っていた人と、私の親の反対を押し切って家を飛び出して結婚したのです。
私はその時の家の状況を全く知らないまま、胸を痛めてはいたのですが。何もできないで慣れない関東の地での子育てをして、暮らして行くことに精一杯でした。
姉妹で会って話したことも半世紀の間で数えられるほどの回数です。
環境で人は変わるものですね。歌が大好きな私。妹は全く歌うことがなかったようです。
半世紀の年数の間には、私も妹もいろんなことを経験してきているのは間違いないですよね。普段 まず妹から電話がかかってくることはありませんでした。私が推測するのは「弱みを見せたくない」妹の気性からでしょうか。
その妹が電話をかけてきたのです。携帯電話の発信者名を見て「父になにかあったのかしら?」と思いました。
「どうしたん。なんかあったん?」と言うと「うん、40度以上の熱で病院に行ったらインフルエンザA型やて言われて。糖尿病の方も数値が悪いんやて。」と咳き込みながら言うのです。
70歳近い妹の伴侶は建築関係の自営業で、小さい規模ながら会社組織にして今も現役です。若い時よりは格段に暮らし向きはいいようです。でも妹は何故かお酒に逃げたくなっていた時期があったようで、そのせいで糖尿病になっていたのです。私は一昨年帰省して痩せた妹を見て驚いて。。今はインシュリンを打っていて、定期的に通院しているようです。
糖尿病は私の連れ合いもなったので、わかるのですが。やはり余病を併発しやすくなる怖い病気です。なので「入院したん?」と私が尋ねると「してない。家にいる。」と言いながら咳き込むのです。
「入院したほうがええんとちゃう?こじらせたら長引くよ。」と私。
「うん。」とさすがに気が弱くなっているのでしょう。返事はしたのですが。
妹の連れ合いはお酒も飲まず、運動大好きな健康体。私の連れ合いもかっては病院へ行くことなど皆無というタイプでした。よって、体調が悪いという私を理解することが難しかったのです。「己が痛みを持って、他人の痛みを知る」体験のない人の悪気のない無神経さに何度も傷ついた経験のある私です。
思わず妹の連れ合いに電話をかけてしまっていました。「病院に連れて行って、入院させたほうがええと思うけど。明日仕事はあるん?」と。
人間は病気になると、気弱になるものです。夫婦というのもそれぞれですので「これ以上は、あんたたち二人の判断にまかせるけど。こじらせないようにね。」と電話を切りました。
「健やかなるときも、病めるときも」とはまさしく、キリスト教の結婚の誓いの言葉。
「ここに幸あり」の歌のとおり「女の道よ なぜ険し」でしょうか。男性も厳しいこの頃ですかしらねえ。
妹の弱った声を聞いて心配していますが、治ってケロリと電話をして来ないならいいのですが。。
================
にほんブログ村「団塊の世代」カテゴリーのランキングに参加中です。
いつも応援クリック有難うございます♪