半世紀近い前の、幼なかった娘の連れ去りの件は幸い、自転車だったことと警察の早い捜索で無事に発見されたのですが。
警察の方から「裁判に持って行きますか。」だったか、言葉は覚えていませんけれど。
恐怖の数十分を過ごしたので、当然その流れでと思ったのは確かでした。というのは、娘と息子は近所の幼いお子さんたちと一緒に公園に遊びに行っていたので、そのお子さんたちに裁判に出てもらわないといけないと警察の方から言われまして。
ご近所のお子さんのお母さんにお願いをしたのですが、「そんな場所に子供は出せませんので。」と断わられたのです。それもそうだと同じ親としてお気持ちはわかりました。
ですから、裁判はあきらめざるを得ませんでした。
すると、連れ去りの男性側の弁護士さんが自宅にみえまして、「お金がなくて、10万円しか出せないのですが。」とおっしゃったのでした。
お金は受け取りませんでした。表現しがたい複雑な気持ちだったと記憶に残っています。今でも。
それに加えて、その地に転勤で越してくるまえに住んでいた借家の、すぐ隣にあった立派な戸建てのお宅のおばあ様から電話が~。まったく興味本位としか思えない口調でした。「人の不幸は蜜の味」とは昔の人の言葉ですが、ひどく心をえぐられる体験でしたね。
現在はS N S で誹謗中傷が酷いと目にしますけれど。そんなに「人の不幸につけこむ」ことが楽しい人が増えたのでしょうか。
そんな誹謗中傷する人に言いたいですね。「ご自分がそのような目にあった時、どれほど辛いかの想像力が全く働かないのは不幸なことですね。」と。
それと、その連れ去りの50歳くらいの男性は、私が子供たちと公園に行っていた時に、うっすらとした記憶ではありましたが見かけた顔だったと思い出したのでした。そうした人間はそんな目的で公園に来ていたのだと。
ずっと子どもたちについて回ることは出来ませんが、その日に限って私が一緒に行かなかったことの後悔と共に、苦い思い出として残っています。
今も夕暮れ時の買い物帰りの道で幼い女の子が一人で歩いていると、気になって、心配で声をかけようかと、思っては逆に怖がらせるのかしらと心が揺れ動くのです。
娘はお菓子につられたようでした。幼い子どもはお菓子やおもちゃに目を輝かすのですから。
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