40年前にパートで働いた地方銀行で同じくパート勤務だった女性と、たまに電話で話します。
彼女は私の1歳下のシングルマザー。一緒に働いていたときは結婚していたのですが、その後すぐ離婚して、彼女の実家にお子さんを連れて行ってしまいまして。
それぞれ職場が変わっても、若い頃は彼女が電車に乗って、職場があった駅まで来てくれて、お茶を飲みながら話に花が咲いたものでした。
一度だけ忘れられないことが~。お互いに若かりし頃、彼女から電話でお願い事をされたのですが、それは彼女の恋愛関連のことだったようで。私に「この○○の電話番号に電話してくれない❓」と。
もう遠い話なので、ぼんやりした記憶になって、というかですね。その時でも彼女はハッキリしたことは何も言わなかったので、もともとボンヤリとした輪郭の話でしたので。私も何も尋ねず、引き受けまして。
私は彼女のために当時まだあった公衆電話ボックスから電話をかけたのを夢をみたように覚えているのです。
でも、何事もなかったかのように彼女は一人で70歳までスーパーマーケットで働いていて、今も週に3日ハードな職場へ行っています。
「お湯を使ったり、重いものを持ったりで、手や爪がボロボロになるし、腰が痛くなるので整骨院に通ってるのよ。」とずっと頑張っている彼女に「貴女は昔からよく働いていたものね。結婚してた時は(まだ銀行は土曜日も休みではなかった時代でした)日曜日に一日中台所に立って料理を作って冷凍してるのよと話してたじゃない。」と私。
彼女は小柄で、細くて黙々と銀行の総務課で事務パートとして、私は窓口のすぐ後方で入出金の機械の操作をしていたパートでした。
銀行という職場は同僚と会話をする余裕など全くないのです。話すのは上の階にある食堂で昼食を食べる1時間だけ。そんな職場で1年間だけだったのに、もう40年もの月日が流れ。。まだ一人で働き続けている彼女は
「私が選んだ道だからね。実家に帰ったころは母にご飯を作ってもらって、働いてたんだからさ。」とサラリと。「今働いているのは墓じまいの費用の為なのよ。古い家だったけど、妹は旦那さんがいて家もあるからもいいよと言ってくれて、私がもらってさ。やっと売れて今アパート暮らしじゃない。子どもの近くで。せめて墓じまいは私がしないとね。」と初めて聞いた話でした。
また彼女の淡々と辛抱強く働く姿勢に頭が下がりつつ「お互いに体に気をつけようね。」と言い合って。
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