かって40歳代の頃、怖い体験をしました。
前後の記憶はないのですが、ひたすら食べていたのだけは覚えています。何を食べたかも忘れたのですが、とにかく食べ物がストンストンと胃袋に落ちていくのです。落ちていくというのがピッタリだったのはハッキリとおぼえていて、胃袋にドンドン食べ物が落ちていくのに、です。途中で気がついたのです。満腹感も感じないし、お腹が苦しいという感覚も全くこなかったのです。
「これはおかしい!」と気がつきました。これだけ食べているのに満腹感がこないのはおかしいと。私が通常食べる量以上の食べ物がストンストンと落ちて消えて行くかのように、お腹が苦しくもなく底なし沼のような感覚でしたね。
あんな感覚はその時一度だけのことでした。通常なら、「ああ、お腹がいっぱい!」とか、「まだ少しは食べられるけど、まあこのへんで〜」とか感じていたものです。異常でした!
でも、幸いなことに途中で「おかしい!」と気がついたのでした。「満腹中枢がおかしくなっている!」と。それで、何をしたかも記憶は途切れています。ただ、気がついた、脳が目を覚ましてくれたとしか言いようがありません。
生命保険の仕事をしていた時だったと思うのです。思うのですというのも、まるで「悪夢」のように不思議な感覚として残っているから。
自分の気持ちのなかでは仕事の重荷の自覚が究極までは感じていなかったのです。体が「重荷」を抱えすぎて壊れそうになって信号を出してくれたのだと、その時も感じましたし、今になってもそうに違いないと確信しています。
あんな不思議で怖い経験は一度だけですんで幸いでした。「ああ、美味しかった。お腹がいっぱい!食べ過ぎたかな?」と感じることは当たり前ではなく、正常に体と心が機能しているということだと知ったから。
「食べる」という普段ふつうにしていることも、風邪をひいても経験しますが、「喉が腫れて痛い」ときには食べられませんし、心が壊れかけているときもむずかしいですよね。
体と心の健康がどれほど重要なものか、また食べ物が手に入るということのありがたさと合わせて、感謝しないではいられません。
北米で干ばつ、高温の報道が入ってきています。もう、「飽食の時代」は終わりました。ワクチンでも実感しているように、力のある国が先に入手してしまいます。輸入に依存している日本は大変な事態になるやもしれません。「グルメ」もいつまで続きますか?!
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