私が32歳でパートで働いていた時、その職場に小さな食堂がありまして、一人の女性が作る美味しい料理を交代でいただいていました。
彼女はきさくな人柄で、もう一人の同僚の女性と3人でお休みの日にお茶をするように。
それで美味しい料理を作る彼女が煙草を嗜むことがわかったのですが、当時今のように「受動喫煙」とかの言葉すらなかったので、別段気にかけることもなく楽しくお茶してました。
北の地方から高校を卒業後,上京した苦労人で、私の8歳年上でした。
ところが、彼女のご主人が突然病気で亡くなって、彼女が2人のお子さんを抱えて食堂の仕事では暮らしていけなくなり、美味しい料理はなくなりました。
その後、彼女は猛烈な働き方で体調を崩したりしながらも働き続けて、そうそうお茶も出来なくなりました。
ある時、十二指腸潰瘍で救急搬送されたと、事後の話として彼女から聞き、おせっかいな私は「タバコはよくないから、やめたら、、」と。
そう頻繁に会うこともなくなり、ずっと煙草のことがひっかかっていて(我が連れ合いもその以前に胃潰瘍を患って、煙草をやめて良くなっていたのもあり)葉書に「タバコはよくない云々」と書いて送りもしたんです。
彼女は本当に身を粉にして働いてお子さんを育て上げ、念願の戸建ての家まで!頭が下がる思いでした。私が出来たことはほんの少し。
その後も、彼女は煙草はやめずにいたようでした。
もう10年以上前くらいから、私は彼女のほっとする時間は煙草タイムだけなんだと思えるように変化してきたんです。人間、お酒を飲み、煙草をすっても長生きしている人もいらして、節制していても亡くなる方も、それぞれ寿命ってあるのかもしれないと。
ただ、喫煙者の方に伝えたいのは、吸い殻をポイ捨てするのだけはいただけません!と。もちろん、今は受動喫煙の方が害があるのだということも。
(昔、映画で石原裕次郎さんが、長い脚で捨てた煙草を踏み消していたのがかっこよかったとか、そういう古き良き時代は過ぎ去ったんですね!時代は変わっていく、一抹の淋しさとともに。)
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