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常に歩いて移動していたのです。最近まで。

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 私が聴いた80歳前後の方の話です。「父は長野県から私が当時住んでいた静岡まで昔の自転車を漕いでやってきたのよ。」と女性。

 もうひとりの神奈川県寄りに住む男性も「九州から東京にきた伯父は線路づたいに歌舞伎座まで歩いてきたと言って帰ってきたんだよ。線路沿いに歩けばたどり着くだろうと、昔の人は歩いたもんなんだよ。」と。

 いまは車があって遠方への移動は可能です。ガソリンを使って二酸化炭素を撒き散らして、それが世界の課題になっている現在。電気自動車にしても電気というenergyをどうやって産み出すのかが大きな問題です。

 産業革命から多くのものが便利になり、世界へ旅をすることも海外の商品を手にすることも可能になりました。

 文明の、人間の知恵によってもたらされた嬉しいことでした。が、その裏では戦争はおきていたんですね。資源を求めて、宗教の相違で、理由はいろいろありますが。全く世界のどこにも戦争がない時代はあったのでしょうか。

 どれほど歩いていけたのかと、自分を振り返って昔の人の健脚でなければ移動できなかった時代を思うのです。

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